契約に必要な書類を準備
契約に必要な書類や手続きについては、事前に売主であるT様とやり取りをしていました。
一般的な不動産のの場合、売主と買主の間に不動産業者が入って、必要な書類や手続きについて細かく指定してもらえるのですが、売主であるT様は実は不動産関係の会社を経営されており、宅地建物取引士の資格をお持ちのプロであり、自分の会社で自分の会社所有の土地を売りに出していたという形になっていました。
そのため、一般的には不動産会社が指定してくるような書類についても売主さんが細かく教えてくださいました。
- 実印
- 印鑑証明書
- 顔写真付き身分証明書の写し(表裏)
- 会社登記簿謄本
実印や印鑑証明も個人のものになります。
もし、会社で契約した場合は、この辺りは会社の実印と会社の印鑑証明になります。
契約時に不備不足があると困るので、私は先にメールでT様宛に必要書類をスキャンしたものを送付しておきました。
契約当日に現地で立会い確認
6月某日、今回購入した土地を現地確認で立ち会って頂き、最終的な契約を行うことになりました。
その日は1週間前の天気予報では晴れのはずだったのに、前日になって晴れのち大雨・・・(ショック)
とりあえずお天気が持つことを祈りつつ、車で現地に行きます。現地に到着した時はカンカン照りで暑い暑い!
約束の時間より早くついたので、山に入れる格好に着替えて(長袖・長ズボン、長靴、軍手、防虫スプレー、ナタ)スタンバイ。
暑い中で長袖長ズボンははっきり言って拷問です。早く空調服を買わねば・・・と思っていたら、遠くからテクテク歩いてくる人の姿が・・・
!?
一番近い駅から5km以上離れている、こんなところに徒歩でくる人はいないから、きっと近所のおじいちゃんだろう・・・
と思っていたけど、近づいてくると意外と若いかっこよさげな男性が!!そうです、この徒歩の男性が売主のTさんだったのです。
「初めまして、〇〇です」
と名乗ってご挨拶をしつつ、「お車はどちらへ?」とさりげなーく聞いてみたら、
「あ、歩いてきました!駅から5kmほどだったので」
とのこと・・・
この死ぬほど暑い中リュック背負って資料抱えて徒歩で山に来るって・・・と思いましたが、Tさん曰く
「先週も確認で歩いてきたので大丈夫です」
だそうです。。。(心の中の声:この人かなりのツワモノ)
ま、ご本人が大丈夫とおっしゃるので、現地確認に移ります。
これまでにも現地には足を運んで確認すべきことは確認していますが、立会いで最終的な確認をするのには理由があります。
まず、一番大切な確認事項は、今回の土地はすでに境界確定している物件ですが、その境界が思っているところと相違がないかということです。
すでに境界確定しているので測量図もありますし、登記簿謄本から周囲の土地の所有者もわかっていますが、その辺りに認識の齟齬がないか、実際の境界の杭を見ながら再確認します。
それ以外はほとんど大事ではありません。不要なゴミがある場合はどうするのかとか、奥地まで入っていけなかったところについて、以前の様子はどうだったかとか、近隣の方々との関係やどうかといった、今後ドッグランを運営するにあたって困らないように確認しておきたいことを質問して解決します。
ご近所さんである前の前の所有者様にご挨拶
実はこの物件、一つだけちょっと難しい契約になっているんですよね。
当該物件までは両脇が畑というところを幅6mの通路が通っているのですが、この通路が実は地目が「畑」となっていて、Tさんは農業従事者ではないため、農地転用ができなかったのです。
そのため、Tさん以前の所有者様(Kさんとしておきます)が登記簿上は所有者のままとなっているのですが、実際には売買契約も済んでいて金銭の授受も完了しており、裁判所からの判決でも真実の所有者はT様となっています。
とはいえ登記簿上の所有者がKさんのままなので、固定資産税はKさんが支払っています。そこでTさんはKさんに対して固定資産税分の金額を毎年支払っていました。
現在の登記の状態は裁判で確定したこともあり、農地転用が可能になった場合はTさんがその土地の所有者になります。これは相続その他諸々の権利が発生したとしても、Tさんの所有となるものです(法的にはちゃんとした言い方があるのですがここでは割愛します)。
その場合、Tさんは所有権をそのまま私に変更するということで合意しておりますが、それまでは今度は私がKさんに固定資産税をお支払いしないといけません。
そういった込み入った事情もあり、近くにするKさんのお宅にご挨拶に伺いました。
事前に連絡して、その日はいらっしゃることになっていたのですが、ご挨拶に伺うと20代と思われるお嬢様はいらっしゃったのですが、肝心のKさんは急なお仕事でご不在とのこと。
お嬢様も今日のことは聞いていたとのことで、挨拶をして手土産をお渡しし、また改めて固定資産税についてはご相談に上がりますとだけお話しして今回は切り上げました。
いよいよ契約書を交わします
少しずつ天気も怪しくなってきた頃に、一通り現地で確認しないといけないことは終わりました。
で、契約書を交わさないといけないのですが、周りは全て畑と山・・・(というか谷?)
会社に戻るには2時間掛かるので、事前に打ち合わせした通り私が先に予約していた「自然の中のドッグラン」で契約書を交わします。
このドッグラン、私のお気に入りのドッグランで1組の完全貸切で自然豊かな広々としたドッグランなんです。
先にAbbyと実母をそこに連れて行っておき、現地確認の間、そこでゆっくり遊んでいてもらいました。
そのドッグランにはテントもあるので、そこで契約書を交わします。あ、もちろん移動はTさんも一緒にうちの車です!
まあ、契約って面倒だし大変ですよね。
とはいえTさんはプロなので、資料をしっかり準備しておいてくださり、重要事項説明を淡々とこなし、必要な文書に署名捺印を次々済ませ、小一時間で契約完了!
引き渡し書類を今度は説明してもらい、必要な書類を一つづつ確認します。全て揃ったところで今回の富里市の約3000坪の土地(のちに1000坪増えて4000坪になりました)は、無事私の持ち物となりました!!
普通って言葉はあまり好きではないのですが、多分一般的には不動産の売買契約はちゃんとした事務所とか建物の中で行うんですよね。
うちは、こんな山の中のテントで契約しました。Tさんも今までにない経験だったご様子です。
とにかく、雨もなんとか持ってくれたし、無事契約も済んだしホッとしました。まだ登記が終わっていないのですが、法務局への登記申請は近いうちに行きます!