まずは山ヒルに吸血されないように対策する方法
山ヒル対策
色々と調べたところ、山ヒルに刺されないようにするには以下のような忌避剤で対策する方法があります。
- 山ヒル専用の忌避剤を靴や服、肌に噴霧しておく
- 高濃度の塩水に浸した靴下を乾かしたものを使用する
- 長靴を履いてズボンの裾を長靴の中に入れ侵入できないようにする
- シャツはズボンの中に入れて地肌が見えないようにする
- ストッキングを履く
- 荷物を地面に置かない
- 荷物にも忌避剤を噴霧しておく
山昼は「木から降ってくる」という人もいるようですが、山ヒルのいる場所の木の下に3時間ほどブルーシートを敷いて観察をした結果、山ヒルは木から降ってくるということは無かったという実験結果から、やはり地面から足元から上がってくるということらしいです。
そのため、しっかりと足元を対策しておくことで、ほとんどは防ぐことができます。
おすすめの山ヒル専用の忌避剤
一番手っ取り早く、効果もある方法です。
オススメの山ヒル専用の忌避剤は色々ありますが、一番効果があっておすすめなのが「ヒル下りのジョニー」です。
非常に効果があることはもちろんですが、山にとっても犬にとっても人間にとっても安心して使える「ディート不使用」なんです。
ディートとは、ジエチルトルアミドというもので虫除けとして使われているものなのですが、稀に神経障害や皮膚炎を起こす場合があります。そのため6ヶ月未満の乳幼児には使用してはいけない、6ヶ月以上2歳未満の幼児には1日1回まで、2歳以上12歳未満の子供は1日1回から3回までと使用に制限があります。
そのような化学物質を使わずに、自然なもので作られている「ヒル下りのジョニー」は、犬と一緒に楽しむために一番おすすめの山ヒル専用の忌避剤です。
他にも以下の山ヒル専用の忌避剤が人気があります。
- ヤマビルファイター(イカリ消毒株式会社)
生息する山ヒルの駆除方法
山ヒルが増殖する原因をなくす
山ヒルは湿った環境を好みます。
そもそも山ヒルが増えた原因は、山林を放置し、落ち葉や雑草が茂って湿度が高くなっているところに、鹿や猪が山ヒルを媒介して生息範囲を広げているということです。
そのため、まずは落ち葉や雑草を全て取り除き、地面を露出させます。その上で日光で地面を乾燥させると、それだけでも山ヒルが増える原因がなくなります。
木々が鬱蒼と茂っていると、日陰が多くなり湿気もたまりやすくなるため、茂り過ぎた木々は間伐して調整し、満遍なく日光が地面に当たるようにします。
山ヒルの増殖を断つ
乾燥した地面に山ヒルの駆除剤を散布するとなお確実です。
この作業は1回だけではなく、年間を通して定期的に実施しないと効果がありません。特に梅雨明けから秋口に山ヒルが繁殖して増えるため、この時期にはしっかりと手入れをして駆除する必要があります。
原因をなくすのが一番ですが、駆除剤を散布して増殖を断つということが、地道な作業になってしまいますが、必要なことです。
「ヤマヒル研究会」では、除草バーバーで地面を焼いて、「ヤマヒルキラー(イカリ消毒株式会社)」を10倍に希釈し使用と記載されておりますが、「ヤマヒルキラー」にはディートが含まれているため、より安全性を追求するのであれば、天然物由来のリンゴ酸を有効成分で作られている「ヤマビル駆除剤マリックスター(住化グリーン株式会社)」を3倍に希釈して1平方メートルあたり100ml〜200mlを目安に散布するとよいでしょう。
山ヒルを媒介する鹿や猪が来ないようにする
せっかく山ヒルを駆除しても、また外から連れてこられて繁殖しては意味がないので、外からも入ってこれない環境を作ることも大事です。
そのためには媒介する鹿やイノシシなどの侵入を防ぐための防護柵を設置して、夜間や人があまり行かない場所では電気柵にするなどでより確実な侵入防止策を施しておくと良いです。
イノシシの場合、体当たりして柵をなぎ倒すして侵入したり、柵の下の地面を掘って侵入したりします。
そのため、防護柵はイノシシの体当たりでも倒れないようにしっかりとした強度のもので、かつ地面の下にも網が埋まるように設置しておきます。
また、猪が好む植物をしばらくは植えないようにしたり、外にゴミとして放置しないようにします。
鹿やイノシシの忌避剤を使うというのも一つの手かもしれません。
山ヒルに咬まれてしまった場合の処置
まずは山ヒルを取り除く
山ヒルに咬まれてしまったら、まずは山ヒルを取り除かないといけませんが、慌てて振り払ったり、引っ張ったりしてムリやり剥がしてはいけません。
山ヒルはナメクジと同じでニュルニュルしていて柔らかく、ムリやり引っ張ったりすると体がちぎれてしまい、噛まれた所はそのまま残ってしまいます。
そのため、以下のような方法で取り除きます。
- 塩、または塩水をかける
- 山ヒル専用忌避剤をかける
- タバコの火やライターの火を近づける
塩をかけると、ニュルニュルだった山ヒルが硬く縮みます。まさにナメクジと同じです。
縮んだ山ヒルはぽろっと落ちるので、山ヒルの増殖を抑えるためにも確実に死滅させてください。
傷口を消毒して止血する
山ヒルは噛み付いたときに、吸血時の痛みをなくし、血液の凝固を妨げる「ヒルジン」という物質を出します。
そのため咬まれたことに気がつかず、かつ、血が止まらないということになります。
山ヒルを取り除いたら、「ヒルジン」を出来るだけ体外に出すように、傷口をしっかり押すようにして洗い流し、虫刺されの薬(抗ヒスタミン剤)を塗って絆創膏で抑えて出血を止めます。
ヒルジンのせいで出血が止まりにくかったり、2、3時間出続ける場合があるので、絆創膏を貼ってもしばらくは様子を見た方が良いでしょう。
山ヒルに咬まれて病気になるか?
山ヒル自体は病原菌を媒介するようなことはありません。
そのため、咬まれたからといって病気になるようなことはありませんが、傷口からばい菌が入って感染症を起こす場合があるので、しっかり洗い流して薬を塗るようにしてください。
見た目はグロテスクですが、蚊に刺されるよりかはマシってことですね。
山ヒル対策のまとめ
山ヒルに咬まれたからといって、大変な病気になるということはありませんが、まあ見た目も気持ち悪いし、出血が止まらないのも困ります。
可愛いワンチャンも同じ思いをするかと思うとかわいそうなので、人間にとっても犬にとっても自然にとっても安心な山ヒル専用忌避剤を山に入る前にはしっかりと準備しておいてください。
特に犬の場合、毛のある部分は大丈夫ですが、鼻先や口周り、足の肉球の間に入り込むことがありますので、しっかりと予防してあげてください。